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震災復興事業所の、今なすべきこと [震災関連]

このところ、小商増強月間最盛期に突入しているおきらく社労士でありまして、本来業務やメールお返事に遅延が生じているのでありますが、そんな中、お友達の、被災事業所さんの美人総務さんとメールでやり取りしていたのであります。
   関与先でもなんでもないのですが、美人にめっぽう弱い[モバQ]

ネットニュースを見ていると、震災の影響で倒産第1号があったとか…[もうやだ~(悲しい顔)] 社長さんにとっては降って湧いた不幸、従業員さんもそれに振り回された結果になってしまいました。辛いです。

東日本関東大震災により、事業の継続が困難になった場合は、監督署に対して、除外認定の申請をすることにより、解雇予告の適用除外対象になります。
美人総務さんの会社さんも、工場が東日本関東大震災の影響でかなりの被害を受けたのですが、この会社さんは復興を目指すということなので、アドバイスしていたのですが…

あくまでも、一般論であります。



復興に向けて、今なすべきことは2つ並行して処理を進める必要があります。

1つ目…従業員さんの雇用
事業規模をどうするのかという点(縮小するのかしないのか)が、大きな分岐点になります。「解雇者を1人も出さない」と、社長さんが決意したのであれば、それはできるだけ早く従業員さんへ知らせて、安心させてあげましょう。
やむを得ず、事業規模を縮小する場合でも、「できる限りの雇用の維持」を前面に押し出して、その方策を考えましょう。

そのうえで、休業させるのでれば、休業手当を払って雇用調整助成金で乗り切る。休業手当の支払がきついのであれば、休職票の交付で基本手当を受給できるようにして、所得の手当をしてください。

従業員さんの士気の低下させないことであります。未来を見てもらわないと…[晴れ]

本社機能が生きているのであれば、被災地では辛い悲しいことばかりかもしれませんが、被災地の従業員さんには、「希望だけは持ってもらいたい♪ うつむかないで、前を見てもらえるよう」、企業としても努力してください。

社長さんも被災しているのであれば、ここまで言えないです。
津波の危険性がなくなった時点で、従業員さんの順番にお宅を探す、見つかれば掘り起こして思い出の品の回収を、従業んさんと一緒に行うというのも将来に向かってよい結果になると思います。孤立ではなく、社長さんも従業員さんもみんなと一緒に汗をかくというスタイルで展開するとよいのであります。
   ただ、倒壊の危険があれば中に入らないように…

2つ目…会社を復興させるために、今から必要なことは何か、それをピックアップして優先順位をつけること。例えば
 ・がれきの除去
 ・建物、機械類の被害の程度
    補強、修理して使えるのであればその費用
    立て直し、新規購入・リース等の選択
 ・仕入材料の調達
 ・資金繰り
 ・事業規模をどうするのかという点(縮小するのかしないのか)
これらが主な点であります。細かい金額や日程は先送りして、目先の案件処理として、何から始めるかをまず決めましょう。

操業開始時期を早めるためにも、がれきの除去の準備作業にかかる必要があります。建設業の人が重機を持ち込んで作業開始までには時間がかかるし、それまでにできることはないか、知恵を絞りましょう。
被災地の現状からして、今できないのはわかっています。しかし、「この点が改善されれば、これができる」ということを、今後すべきことに予定として盛り込んでおくのとおかないのでは雲泥の差ができるのです。

だから、できることから、一つずつ準備作業にかかりましょう。従業員さんに手伝ってもらえれば、その分賃金として支払うことができます。


個々の従業員さんは、家・生活が双肩にかかっています。社長さんは、さらに会社の存続がかかっています。阪神大震災の後、一人で頑張りすぎた人はその重圧に耐えかねて…辛い決断をされた社長さんが何人もいました。せっかく生き残ったのに。。。 

   一人はみんなのために、みんなは一人のために

未曾有うのことが、起こったのであります。一人で何もかも背負わないで、みんなで知恵を出し合えば、未来も切り開けます。時間は有ります。だから、今から何をすべきなのか、考えてくださいませ。1日も早い操業ができるように・・・



見事復興ができたら、次の危機管理として、本社を東京一極にしないで、本社機能を二本社制にしてリスク分散、特にに国内シェア50%を超える企業の場合は、生産効率だけで考えるのではなく、リスク回避の観点から、太平洋側と日本海側、東日本と西日本と言うように、生産拠点を分散させることをお勧めします。
玉突き的操業停止を防ぐという意味もあります。中越大地震の教訓が全く生かされていない。[がく~(落胆した顔)]
が! 従業員さんの雇用の維持と会社の利益を優先に考えても、当然のことかと思うのであります。公認会計士さんに言わせると、「そんな、効率の悪いことをするな~~」と言われるのですけどね[ふらふら]




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コメント 2

carot

おきらくさん
いつも色々お世話になり、ありがとうございます。
うちでは仙台の事業所が被災しましたが、このブログの記事のおかげで、たくさんのお知恵を頂戴できました。
復興への指針とさせていただきたいと思います。
このような災害があったにもかかわらず、幸い、死傷者がひとりも出ませんでした。事業所の社員は、荒れた事業所に毎日に来ています。社員の雇用だけはなんとしても維持したいです。
突然なことで、決まっていた人事異動がひっくり返ったり、社員の住居を急遽用意するなど、バタバタで・・ひとりひとりの事情を考慮しながらすすめています・・

一人はみんなのために、みんなは一人のために
すばらしい言葉ですね。。この記事で元気づけられている人は、きっと私だけではないと思います。
すばらしい社労士さんがいると、私から社長にお伝えしておきます!

by carot (2011-03-26 16:31) 

おきらく社労士

carotさんへ
>このブログの記事のおかげで、たくさんのお知恵を頂戴できました。
いえいえ(^^ゞ
被災の内と外では温度差がありますが、外にいる者は次の支援を考えて手を差し伸べてあげてください。

>ひとりひとりの事情を考慮しながらすすめています・・
そうしてあげてください。

>すばらしい社労士さんがいると、私から社長にお伝えしておきます!

ごく普通の社労士としての意見であります。carotさんの会社の1日も早い復興をお祈りしております。

by おきらく社労士 (2011-03-26 17:32) 

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