【号外】大分の造船所で労災が発生…設計ミスが原因かと?! [安全衛生]
本日午前9時30分ごろでしょうか、大分の造船所でタラップが落下、20人以上の死傷者が出る事故が発生いたしました。お亡くなりになったお2人のご冥福をお祈りします。
先程、ニュースで映像が流れてきたのでありますが…
その映像を見る限り、今回の事故の原因は、タラップの構造上の強度不足が明らかな原因かと考えております。
TVニュースによると、本来このタラップは、水平に設置して使うように設計されていたようであります。
つまり、船の入口の高さまで足場を上って、平行移動するように設計されていたのを、地面から船の入口に向かって斜めに設置したのが原因であるようです。
となると、折れたフックの部分の強度不足となります。
斜めに設置すると、タラップとその上に乗る人員の総重量が、上方の支点(今回は外れたとされたフックの部分)に応力集中するのであります。
映像を見ているだけなので、何mmのボルトを使っていたのか不明ですが、6本のボルトでは強度不足であることは、一目瞭然であります。(なんで溶接しなかったんだろう??)
さらに、干潮満潮により高さの変化がありますので、両端に自由度を持たせる構造に仕様変更したのか否か…
これらが、今回のポイントであります。
記者が質問で、「テストしたのか?」
会社側 「今日初めて使った…」云々
さらに記者が、テストをしたのかと重ねて問うシーン
「法律に照らし合わせて、違法なのかそうでないのか教えてください!!」
労働紛争が発生したときに、おきらく社労士に問われるパターンと同じであります。
誰も、設計変更した際の強度計算書を明示しろとは言わない…
無能な記者ども! ヽ。(ー_ーメ) しゃきーん
タラップの重量が約3トン、そこに人間が乗る場合、1人60kgで計算します。(実際には安全率によって×2するのですが…)さらに、定員を定めない場合、おきらく社労士の場合、50cm間隔で並んだ場合の重量計算しますから(必要以上に強度を持たせる傾向にあります)
タラップの全長30mとして60人 つまり 3.6トン×2+本体重量 3トン=10.2トンを支えるには、6本のボルトでは切断荷重に耐えられないと考えるのであります。1本に2トンに近い力がかかったと思慮されます。
これが水平に支えれば各々の支点の支えるべき重量は半分なので耐えられないことはないのでありますよ。ボルトの破断面を見れば、たぶんツルンとはしておらず、ギザギザ状態(応力に耐えきれず切断された断面であることが明確に判る状態)のはずです。当該ボルトは、海中から回収してもらわないといけなくなります。
6本のうち2本折れても持ちこたえられるようにしないとやばいかも・・・
さらに、ワイヤー等で支えるなど、2重の方法で固定するのは常識かと・・・
現場の作業効率優先によって引き起こされた事故としか言いようがない気がします。
最近は予算重視、安かろうが良かろうという風潮がまかり通っております。安全性については、例え予算を超えようとも、それを保持する必要があります。
それが会社の品位であり、その辺りの品位を失うと信用失墜問題なのですよ。
食品偽装なんざ、会社に品位がないことを証明してるのであります。
「人命優先」は言うまでもないことですが、それがひいては会社を守ることに直結しているのです。安全管理に関しては、安全装置と言われるものを2重3重に施して、なおも発生する可能性があるから常時点検するというのが基本なのです。
基本を忘れたときに、 事故は発生するものなんですよ!
皆さんも、気をつけてくださいね。
しかし、設計変更させた際に、誰が指示したんだろう6本のボルトで固定することを…(ブツブツ)
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その映像を見る限り、今回の事故の原因は、タラップの構造上の強度不足が明らかな原因かと考えております。
TVニュースによると、本来このタラップは、水平に設置して使うように設計されていたようであります。
つまり、船の入口の高さまで足場を上って、平行移動するように設計されていたのを、地面から船の入口に向かって斜めに設置したのが原因であるようです。
となると、折れたフックの部分の強度不足となります。
斜めに設置すると、タラップとその上に乗る人員の総重量が、上方の支点(今回は外れたとされたフックの部分)に応力集中するのであります。
映像を見ているだけなので、何mmのボルトを使っていたのか不明ですが、6本のボルトでは強度不足であることは、一目瞭然であります。(なんで溶接しなかったんだろう??)
さらに、干潮満潮により高さの変化がありますので、両端に自由度を持たせる構造に仕様変更したのか否か…
これらが、今回のポイントであります。
記者が質問で、「テストしたのか?」
会社側 「今日初めて使った…」云々
さらに記者が、テストをしたのかと重ねて問うシーン
「法律に照らし合わせて、違法なのかそうでないのか教えてください!!」
労働紛争が発生したときに、おきらく社労士に問われるパターンと同じであります。
誰も、設計変更した際の強度計算書を明示しろとは言わない…
無能な記者ども! ヽ。(ー_ーメ) しゃきーん
タラップの重量が約3トン、そこに人間が乗る場合、1人60kgで計算します。(実際には安全率によって×2するのですが…)さらに、定員を定めない場合、おきらく社労士の場合、50cm間隔で並んだ場合の重量計算しますから(必要以上に強度を持たせる傾向にあります)
タラップの全長30mとして60人 つまり 3.6トン×2+本体重量 3トン=10.2トンを支えるには、6本のボルトでは切断荷重に耐えられないと考えるのであります。1本に2トンに近い力がかかったと思慮されます。
これが水平に支えれば各々の支点の支えるべき重量は半分なので耐えられないことはないのでありますよ。ボルトの破断面を見れば、たぶんツルンとはしておらず、ギザギザ状態(応力に耐えきれず切断された断面であることが明確に判る状態)のはずです。当該ボルトは、海中から回収してもらわないといけなくなります。
6本のうち2本折れても持ちこたえられるようにしないとやばいかも・・・
さらに、ワイヤー等で支えるなど、2重の方法で固定するのは常識かと・・・
現場の作業効率優先によって引き起こされた事故としか言いようがない気がします。
最近は予算重視、安かろうが良かろうという風潮がまかり通っております。安全性については、例え予算を超えようとも、それを保持する必要があります。
それが会社の品位であり、その辺りの品位を失うと信用失墜問題なのですよ。
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「人命優先」は言うまでもないことですが、それがひいては会社を守ることに直結しているのです。安全管理に関しては、安全装置と言われるものを2重3重に施して、なおも発生する可能性があるから常時点検するというのが基本なのです。
基本を忘れたときに、 事故は発生するものなんですよ!
皆さんも、気をつけてくださいね。
しかし、設計変更させた際に、誰が指示したんだろう6本のボルトで固定することを…(ブツブツ)
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2009-01-23 23:12
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この場合の罰則は
・死亡事故ですから、メリット保険率は最大の割増が三年間ですね
・それと安全指導と改善命令
・あと、刑事法では業務上過失致死
あとなにがありますか
by たっぷ (2009-01-25 00:36)
たっぷさんへ
やっと絡んできましたねぇ♪ 普通は、下からの順番で書くでしょう(^^)
てか…罰則といえば、安衛法上のものもあるよね。
指導とか、メリット制は罰則じゃないけど、これら以外に労災の請求や慰謝料等色々あるでしょうね。
by おきらく社労士 (2009-01-25 05:50)