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法の直接適用、間接適用のつづき [コンサル]

昨日は、
、「会社は城、人は石垣」という表現になってしまって、労働者は会社の構成要素の一つと勘違いするのでありますが、労働者と会社の関係は労働契約(雇用契約)なんですw

社長さんが、ここを勘違いする理由は簡単
人件費は、付加価値の一部であって、なおかつ財務処理上固定費となる。

   ここから先の話を聞きたい人は、手を挙げてください。

まで書いたところで、こと切れてブラックアウト状態となりました。(^^ゞ
いつもながら書きっぱなしで、一つの話題はさらりと西の海に流して、新しいお話をと考えているのでありますが、コメントに一つ、メールで…

>ここから先の文章は、むずかしく感じます。
>もうちょっと、かみくだいて下さいませ。(^^)/

>> ここから先の話を聞きたい人は、手を挙げてください。
> (*^. ^*)/~~

頂戴したので、西の海に流すことができなくなってしまいました。(爆)


引用の前には、「使用者の目線」と書いたでしょ。
経営や人材活用戦略のセミナーでは、「会社は城、人は石垣」とよく言われ、社長さんもそのように思われがちでありますが、ところがどっこい、コン猿おきらくの場合は、「人(従業員)は城、会社は石垣」でないといけないと考えているのでありまして、そういう目線に立って、労務管理しをしないと従業員さんは動かないのであります。

で。。。「会社は城、人は石垣」が、完全に使用者理論であるのかというと。会社を支えているのが従業員であると言っています。つまり、従業員も会社の構成要素の一つであると明言しているわけで、結果社長の勘違いが生じるのであります。

会社の構成要素というのは、固定費という枠で考えれば、会社の土地建物、備品機械類等、付加価値をつけるのに必要な費用の部分でありまして、そういう意味においては、人件費も固定費として計上されるのであります。

   ちと、脱線しますけど…
   固定費は、業務繁閑に関係なく発生する費用(賃金の大部分を占める基本給は、
   これになりますから、固定費として扱います)を言い、変動費は、業務の繁閑に
   よって費用が変動するもの(派遣契約に基づき支払う費用=派遣受入れの本来
   の姿を理解すれば、わかるかと[わーい(嬉しい顔)]

で!人材活用セミナーで講師が語ると…
講師 「人は石垣といって、会社を支える一つの要因です。」
→講師の脳内:だから大切に…
→社長の脳内:そっか、単なる構成要素か♪

   段々と両者の頭の中身にかい離が生じるのであります。( 一一)

しかし…人件費=賃金でありまして、これはどういうときに発生する費用なのかまで考えないのですよね。
労働契約に基づいて、労務の提供を受けた対価として支払うものでありますやん。機械と同列に扱えないのであります。機械は買ってしまえば、所有権は会社の物、使おうが壊そうが会社の自由でありますが、従業員は、自然人であります。会社はその労務の提供を受けるだけで、所有物でも何でもない。このように考えないと、日本海庄や事件のようなことをしてしまうのであります。
   判例を探したのですが、見つかっていないのであります。

日本海庄や事件のニュースの引用ここから***
大島真一裁判長は判決理由で、同社の基本給が、厚生労働省による過労業務の認定基準である月80時間の時間外労働を前提としていると指摘。「労働時間について配慮していたとは全く認められない」と述べた。
 さらに、平社長らは労働時間が過重にならないようにし、従業員の生命、健康を損なわないような体制をつくる義務を怠ったとして「悪意または重大な過失がある」と判断した。
***引用ここまで

だから「人(従業員)は城、会社は石垣」の方がいい♪
従業員の生活を支えているのは会社だよ~~。もっとええ生活したかったら、てめ~ら城やろ!自分で収益の上がる何かを考えんかい(爆)
   こういう理論であります。ヾ(°∇°*) オイオイ

与えられた課業を行なっているだけでは、単なる機械と同じでしょ。
   ヾ(ーー ) オイオイ 構成要素ではないと言ってたんとちゃうん!

お目にかかったことはありませんが、パスカル君が言っていたでしょ「人間は考える葦である」。だったら、集団で切り抜ける方法を考えないとあきませんわなぁ。

正直、負け組の会社は課業のみを淡々と行ってます。勝ち組の会社は良いものを提供しようと日夜がんばっているのであります。

   良いものを提供しているのであれば、ほっといても売れる♪
   これは、市場原理でありますやん[わーい(嬉しい顔)]

1人ひとり弱くても、3人寄れば文殊の知恵といいますやん。従業員の意識改革で、会社の構成要素ではなく、自分が会社の中心にあると思わさなければ、前に進まないことになります。そのためには、まずは、社長の意識改革が先決かと…[ちっ(怒った顔)]


法の直接適用、間接適用から外れて労務管理論の方へシフトが移ってしまいましたが… 

まとめると、法律上直接の規定はなくても、他の法律を迂回して使用者には色々な義務が課せられる。義務の履行がなされていないと、それは不法行為となってしまうのです。だから、従業員の生存権に関してはかなりシビアな法律判断がなされるので、社長自身にも損害賠償責任も絡んでくるのよ。社長さんは注意してね。
というお話でした。

   ということにしておこう…ヾ(;´▽`A``アセアセ





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コメント 13

あきばこ

こんばんわ^^
足りない頭で一生懸命に読みました。なんとなくですが、理解しました。
おきらくさんのような考えの社長さんだけの社会になればいいなぁと思いました。
ただ、私は、今まで社長クラスの方と話をしたことがないので、どのくらいの割合で、よい社長勉強不足な社長がいるのか分かりません^^;
おきらくさんは、日々、そんな社長さん方と話をされていて、感じることなのでしょうね。たいへん勉強になりました。
ありがとうございました^^
by あきばこ (2010-06-10 00:02) 

かなち

あきばこさんへ

これはですね、労働法の野川先生が話していた話なのですよ。

会社をリストラするときに、まずは資産を売却する、費用を落とすところから始まって、費用のうち賃金も切れると考えている勘違いされている社長がいるということなのです。機械とか売却すればいいのですが、ガスとか電気とかは契約して使っていますよね。必要でなかったら合意により契約を解除する。それと同じで賃金、つまり労働者も使用者と労働者の合意の契約により働いているのです。労働契約が成立していることを忘れている社長がいるということです。つまり労働契約は合意に基づき成り立っているのだから、合意がなければ使用者が一方的に賃金を切り下げすることは出来ないのです。

そこで、人は城ですか。重い言葉です。
by かなち (2010-06-10 06:53) 

おきらく社労士

あきばこさんへ
かなちさんが具体例をあげてくださってますので、こちもお読みになれば、もっと理解は進むと思います。

ここは、オタク(マニア)の集う場所(ほとんどコメントありませんが)ですから、難しいと思ったら質問のコメントを落としてくださいませ。
by おきらく社労士 (2010-06-10 07:44) 

おきらく社労士

かなちさんへ
今回は、事業主の安全配慮義務を中心に展開させてみたのであります(賃金が絡むとリストラか賃下げかの選択なんですけどね)。

社長が、従業員を構成要素だけと受け取ってしまうと、長時間労働を平気でさせる。そのほとんどが直接規定のないものであります故、結果回避義務なんぞ当初から頭にない。悪い図式をリアルで走ることになる。
これを、言いたかったのでありますよ。

人間を、機械のパーツの1つのように思っちゃいけませんぜ。
こういうことですなぁ(^^)
by おきらく社労士 (2010-06-10 07:49) 

レオぱぱ

人は石垣、、一般社員、従業員は石垣の外ではないですか?
経営者は、城のなか、しかも天守閣のいちばんうえ、安全な場所で高みの見物ですよね。また、欧米や日本の城は武士(上流階級)を守りますが、中国や韓国の城って、他国からの攻撃に対して、庶民も含めて守れるように城壁を作っていたように思うんですが。。
by レオぱぱ (2010-06-10 13:38) 

おきらく社労士

レオぱぱさんへ
>欧米や日本の城は武士(上流階級)を守りますが…
 城のありようを言えば、欧州の城も庶民の住まいは城壁のうちら側にあります。日本の城は特異な経緯があります。外国の城というのは、常に侵略される。されれば町の住民も殺戮される。故に領主としては、お前らを守るが故に君臨する。このような考え方です。
 これに対して、日本の場合は、戦国時代支配者が変わっても、農民自体がそこから離れることはなく、城の主の首がすげ変わるだけということで、城の外に住んでいても、まったく影響はない。こういう見方をするとよろしいかと。もっとも弥生時代には、豪族間で略奪が頻繁に行われたので、集落ごとに外敵を防ぐため環濠を掘るということをしていました。これは、海外の城の概念ですよね。

で…最初の方へ戻って。
>一般社員、従業員は石垣の外ではないですか?
鋭いなぁ…ということで、1つエントリーします。

by おきらく社労士 (2010-06-10 14:29) 

あきばこ

かなちさんへ
ご説明ありがとうございます。より、理解が深まりました。
労働契約という契約が結ばれていて、お互いの立場が対等であるということですね。
法律などの知識はありませんが、人間として考えたら、お互いをある程度思いやって人を大切にするというのは、道徳というか、人の道のような気がします。分かった風な口をきいてしまいましたが^^ゞ違ってたらすみません。
by あきばこ (2010-06-10 20:40) 

あきばこ

素人の私に、温かいお言葉ありがとうございます。
お言葉に甘えて、もし分からないことがあったら、コメントで質問させていただきますねm(__)m
by あきばこ (2010-06-10 20:42) 

おきらく社労士

あきばこさんへ
かなちさんへのメッセージ間違えておりませんよ。
道徳→良俗といって、難しい言い方をすると「信義誠実の原則」に基づくものなのですよ。

>もし分からないことがあったら、コメントで質問させていただきますねm(__)m
お気軽に(^^)v
by おきらく社労士 (2010-06-10 22:14) 

あきばこ

信義誠実の原則ですね^^すばらしい考えですね。
よい原則が、ずっと名実ともに社会の中で生きていってくれればいいですね^^
ありがとうございました。
by あきばこ (2010-06-11 08:38) 

おきらく社労士

あこばこさんへ
え~~と。これは法律として走っております。民法の規定ですw
民法の本として読むのではなく、お話として聞く分には面白いですよ。

例えば、こんな感じで…
http://okiraku-sr.blog.so-net.ne.jp/2009-05-02

昨年5月エントリーです。^^
by おきらく社労士 (2010-06-11 08:48) 

あきばこ

ありがとうございます^^
今からとんでいきます!!
by あきばこ (2010-06-11 17:53) 

おきらく社労士

あきばこさんへ
いかがでしたか??

by おきらく社労士 (2010-06-11 20:17) 

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