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H28特別研修 グループ検討課題ちょこっと…その1 [特定社労士]

特別研修のグループ検討課題を読んでいたのですが、未払いの残業代やら、労働時間がやけに目に着いたような…[モバQ]

そん中、今年のグループ検討課題には、あっせん申請書と答弁書のひな形が、おまけとして掲載されていました。
この書式は、完全に裁判となった場合の訴状をあっせん申請書のフォーマットに落とし込んだもので、答弁書は裁判における答弁書の様式で記載されています。

    ヾ( ̄o ̄;)オイオイ めっちゃ詳しいやん
 ( ̄^ ̄)去年、ホンマモンの訴状見たもん♪

ここのお品書き…

あっせん申請書・答弁書ひな形
あっせん申請書起案問題
答弁書起案問題 のお話です。

グループ内で検討すべきところは省いてあります。




■ あっせん申請書・答弁書ひな形
 この事件は、海外事業部長職にあるXが、①Y社の承認を得ず個人の会社を設立し、Y社の競合会社であるB工業との取引をY社に届け出ることなく行ったこと、②Y社の管理する預金を横領した疑いがあること、③H27.12.5に正当な理由なく欠勤したことを理由に、Y社から、平成27年12月25日出社したところ、解雇通知書を交付された直後、解雇事由について④弁明する機会もなんら与えられず、直ちに会社から私物を片付けて退去するように命じられ⑤解雇予告手当も支払われず懲戒解雇された事件。

紛争解決手続代理業務試験の第1問小問(2)(3)として考えるなら、①~⑤の事実が中心線で、次のことを当事者の言い分より探すことになります。

具体的主張は省略されている(ひな形であって、提出物は、こうのように書きなさいというお手本)ので、この懲戒解雇が有効なのか無効なのかは判断できませんが…いくつか気になった点があったので、それをピックアップしてみます。

Q 労働基準法第20条の手続を踏まず行った解雇は無効でしょうか? 該当する判例と、有効か無効かの根拠を考えてみてください。 ←←←┌( ̄0 ̄)┐ウオーホッホッホここがメインイベント
A  原則として解雇は有効(労働基準法では、解雇することは無効であるとどこにも書かれていません)です。しかし、その懲戒処分、懲戒解雇が、労働契約法15条及び16条に違反している場合には、その懲戒や(懲戒)解雇は無効と判断ます。
解雇予告手当を支払わない場合は、裁判所より付加金の支払いを命じられることがあります(法114条)。解雇予告を行わず、かつ、解雇予告手当を支払わずに解雇した場合の判例は細谷服装事件です。

参考にしてみてください。


■ 設例1 申請書起案用(普通解雇)
Q 自宅待機命令の有効性について
読売新聞社事件 東京高決S33.8.2 労民集9-5-831
 http://www.jil.go.jp/hanrei/conts/043.html

Q 自宅待機中の賃金の減額について
日通名古屋製鉄作業所事件 名古屋地H3.7.22 昭和54年(ワ)835号、昭和54年(ワ)1380号、昭和60年(ワ)2673号
https://www.zenkiren.com/Portals/0/html/jinji/hannrei/shoshi/05775.html ほか

Q 能力不足などを理由とする解雇の場合どのような点が考慮されるか、労働契約法16条の要件を確認して、判例における解雇権濫用法理の充足について検討せよ。
また、評価根拠事実と評価障害事実という要件事実を意識しつつ、事実を拾い上げて主張を整理しなさい。←また以下の部分が、第1問小問(2)(3)の演習となる。
スクリーンショット 2016-10-08 15.00.20.png


Q 会社に対する損害賠償を行えるとする根拠

  (っ´ω`c)ションボリ 去年の試験は、ここと検討課題第1から出題されたんよね

民法709条において、「相手方の故意又は過失がより、保護されるべき自分の利益を侵害・遺失した」というのが、709条の規定により損害賠償請求が行える要件になります。このため、保護されるべき自分の利益を侵害・遺失したと主張する側が、故意・過失であったことを立証しなければなりません。

そして、715条の使用者責任を問う場合には、①利益を侵害・遺失させられた相手方を使用している者に対して、②使用者としての相当の注意を怠った(相当の注意をしていれば損害が生じなかった)ことについて、立証しなければ使用者責任は問えないということになります。

陳述書の中で、何が故意や過失に該当するのか、それはどう立証するのか、そして、加害者の使用者が、当然行うべき注意を怠っていたという点を意識して読み返してください。


■設例2 答弁書起案用(時間外手当請求)
この事件に関しては、ここ(時間外・休日手当の支払い=定額制残業代)を一読してから、事件の陳述を読んで行くとよいでしょう。
 http://www.mhlw.go.jp/churoi/chyousei_jirei/dl/16.pdf

Q 労働基準法上の労働時間の概念とY社の立場で反論する場合、そのような事実関係を拾い上げるのか
三菱重工業長崎造船所事件 最一小判H12.3.9 民集54-3-801(受験判例集P.114)
大星ビル管理事件 最一小判平14.2.28 民集56-2-361(受験判例集P.120)
http://www.jil.go.jp/hanrei/conts/024.html
この判例の労働時間の考え方に基づいて、指揮命令下の置かれていたのか、そうではなく労働から完全に離れることが保障されたいたのかという点を、Y社の陳述の中よりピックアップすることになります(この点を意識して、よく読んでください)。

Q 1日11時間、週48時間労働することを予定する定めは許されるか、また、労働時間の基礎単価の計算方法はどのように考えるのか

当該事業所において、36協定を締結し行政官庁に届け出た場合、その定める範囲内であれば、労働させることができるが……1年間の延長できる上限が360時間であるため、月平均20時間となり、1日3時間ずつ延長した場合、第7日目には2時間しか残業させれられない(1か月とした場合の上限時間は45時間であるため、3時間延長した場合は15日が限界となる)。1日3時間の法定時間外労働は、特別条項を発動させない場合は違法となる。

1日3時間+週勤務6日だと、その週の第6日目が40時間を超えることになるよね。
1週間当たり 3時間×5日+11時間=26時間 の法定時間外労働が発生しているわけで、これを計算するには、こんな方法があります。

これを1か月平均に換算すると……
 365日÷7日=52.14週 / 年
 → 月平均にすると 52.14週÷12月=4.34週 / 月

1週26時間の法定時間外労働が発生しているので、4.34週では、
 1週間:26時間=4.35週:x 
  →  x =26時間×4.34週=112.84時間

また、法定労働時間も同様に考えれば  40時間×4.34週=173.6時間
月間の労働時間に換算した場合=173.6時間+112.84時間×1.25=314.65時間
定額制残業代を除いた208,000円(305,500円-97,500円)が時間給なので

基礎単価=208,000円÷173.6時間=1198.15円
定額制残業代の法定時間外の労働時間に対応する時間は、97,500円÷(1198.15円×1.25)=65.1時間で前々足りないわけでありますが…さて、どうするか考えましょう。

  時間給1,000円×208時間で勝負するかな[ふらふら]

Q 労働基準法41条2号該当者の定義
これは、次の2つのリンク先(厚労省のリーフレット・通達)を参照してください。これで解答できるはずです。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/dl/kanri.pdf
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/09/dl/h0909-2a.pdf


Q 定額制残業代が労働基準法37条違反にならないというためにはどのような要件が必要か、またY社の固定時間外手当の有効性に関してどのように主張するのかについて

創栄コンサルタント事件 大阪地H14.5.17
年俸制を採用することによって、直ちに時間外割増賃金等を当然支払わなくてもよいということにはならない。そもそも①使用者と労働者との間に、基本給に時間外割増賃金等を含むとの合意があり、使用者が本来の基本給部分と時間外割増賃金等とを区別することなくこれらを一体として支払っていても、労働基準法37条の趣旨は、割増賃金の支払を確実に使用者に支払わせることによって超過労働を制限することにあるから、②基本給に含まれる割増賃金部分が結果において法令の額を下回らない場合いおいては、これを同法に違反するとまでいうことはできないが、③割増賃金部分が法定の額を下回っているか否かが具体的に後から計算によって確認できないような方法による賃金の支払方法は、同法同条に違反するものとして、無効と解するのが相当である。

参照すべき裁判例 関西ソニー販売事件(大阪地S63.10.26=受験判例集P.147))・三好屋商店事件(東京地S63.5.27)・国際情報産業事件(東京地H3.8.27=受験判例集P.148)・創栄コンサルタント事件(大阪地H14.5.17)



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